用語集

ダイアリー調査

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ダイアリー調査

ダイアリー調査

日記調査(ダイアリースタディ)は、日常のルーティンや文脈、その変化を捉えるために、関連する体験が発生した直後などのタイミングで参加者に一定期間記録してもらう調査手法です。

旅行計画アプリは、電車の中、パートナーとの会話中、そして自宅で価格を比較しているときなど、1週間のうちに細切れで使われることがあります。1回のインタビューでもその経緯の一部を掘り起こすことはできますが、参加者にとっては当時それほど印象に残っていなかったかもしれない記憶を呼び起こす必要があります。

日記調査(ダイアリースタディ)では、関連する体験が発生した直後に、一定期間記録してもらいます。記録方法はテキスト、音声、写真や動画などさまざまです。この手法は、日々のルーティンや変化する体験、複数の場所や日数にまたがる行動を調査するのに適しています。

記録のタイミングを決める

旅行の調査を例にすると、旅程を再検討するたびに記録してもらう方法や、毎晩短いプロンプトに回答してもらう方法が考えられます。前者は特定のイベントにフォーカスでき、後者は何も起きなかった日も含めて定期的に振り返る機会を提供できます。また、参加者が自分から進んで記録しにくいような体験を扱いたい場合は、指定した時間のアラートで記録を促すのもひとつの方法です。

調査の頻度や期間は「決まった週数」ではなく、対象とする行動に合わせて設定しましょう。Nielsen Norman Groupの日記調査ガイドでは、この手法がいかに時間軸や文脈に沿って体験を捉えられるかが説明されています。頻度の低い行動と毎日のルーティンとでは、設計を変える必要があります。

参加者によって解釈がブレないよう、トリガーは明確に定義してください。「イライラしたとき」という指示は人によって判断が分かれやすいですが、「予約の変更を試みるたび」のようにすれば、調査目的に沿ったより具体的な行動を特定できます。

記録の負担を抑える

プロンプトは、出来事、状況、行動、結果に絞りましょう。行動が起きる現場でどれだけ手軽に記録できるかも含め、少人数のパイロットテストで負担感を確認しておくことが大切です。動画は周囲の状況を把握するのに役立ちますが、満員電車の中では短いメモのほうが現実的です。

連絡方法や謝礼については事前に合意しておきます。リマインダーは参加をサポートするためのものとし、特定の体験やポジティブな回答を期待しているように感じさせない工夫が必要です。また、プライベートな場面はスキップできたり、共有しても問題ない範囲だけを記録できるように配慮すべきです。

記録された内容は、あくまで自己報告です。忘れられたり、都合よくまとめられたり、記録していること自体が普段の行動を変えてしまうこともあります。Nielsen Norman Groupの日記調査におけるトレードオフに関する考察では、自然な行動、参加の継続性、正確性のバランスについて詳しく掘り下げています。

時系列と個別の記録の両方を分析する

参加者全員のデータをまとめる前に、まずは一人ひとりの記録を時系列で読み込みましょう。初日だけで消えてしまった不満と、繰り返し使う中で積み重なっていく不満とでは、意味合いが異なります。適切な定性分析手法を用いてパターンを導き出す際は、タイムスタンプや前後の文脈をしっかりと保持しておくことが重要です。

記録の抜け漏れにも目を向ける必要があります。使わなかったのか、記録を忘れたのか、技術的なトラブルなのか、それとも離脱してしまったのか。すべての空白を「不使用」と決めつけてしまうと、実態とは異なる分析結果になりかねません。終了後のインタビューで重要な記録を振り返ったり、未記入の理由を確認したりできますが、後からの振り返りは絶対的な事実というよりも、もう一つの視点として受け止めるべきです。

日記調査がもたらす長期的な視点は、集中的なユーザビリティテストで深掘りすべき瞬間を見つけ出すのに役立ちます。単発のセッションでは再現しにくい状況も含め、時間経過に伴う体験のパターンを捉えられる点が、この手法ならではの価値です。

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  1. ダイアリー調査 — Nielsen Norman Group
    長期的な体験を収集するための実践的なガイド。参加者に何を記録してもらうか、どのタイミングで入力を促すか、そして負担をどう抑えるかを検討する際におすすめです。

  2. ダイアリー調査におけるインセンティブと精度 — Nielsen Norman Group
    調査設計とインセンティブが記録の質にどう影響するかを掘り下げた記事。継続的な参加を促しつつ、雑な報告や抜け漏れを防ぎたいときに役立ちます。