用語集

ターゲット層

用語集

ターゲット層

ターゲット層

ターゲットオーディエンスとは、プロダクトやメッセージ、調査などが届くことを想定した特定のグループのことで、その目的に合わせた特徴によって定義されます。

「中小企業の経営者」は一見するとターゲット層のように思えますが、給与計算に関するリサーチとなると話は別です。自分で給与計算を行う経営者もいれば、誰かに任せている人、あるいは従業員がいない人もいます。言葉の定義に当てはまるサンプルを集めても、リサーチで本当に必要な経験を持つ人がほとんど含まれていない、ということは珍しくありません。

ターゲット層とは、プロダクトやメッセージ、あるいは調査が本来対象としている人たちのグループです。リサーチにおいてこれを明確に定義することで、誰の経験に焦点を当てているのか、そして得られた発見をどこに適用すべきかがはっきりします。

調査で確認できる言葉で関連性を定義する

たとえば給与計算のリサーチなら、給与計算の提出責任があるか、最近の業務経験があるか、組織のタイプはどのようなものか、といった条件が実用的です。年齢や企業規模も関係することはありますが、それらを含める明確な理由がある場合に限るべきです。行動に関する条件とデモグラフィック属性は目的が異なるため、どちらも機械的に追加してはいけません。

プロダクト全体の市場と、特定の調査における対象者とを混同しないようにしましょう。初期セットアップの調査なら新規の管理者を呼ぶ必要があるかもしれませんし、年次レポートの調査なら熟練したユーザーが必要です。あるグループから得られた結果を、暗黙のうちに全体に当てはまる事実として扱ってはいけません。

英国の内務省(Home Office)による参加者募集ガイダンスでも、まずはリサーチに誰を含めるべきかを定義することから始めています。その定義をもとに、リクルート条件や、回答者が正確に答えられるスクリーニング設問へと落とし込んでいきましょう。

体験に違いを生むバリエーションを取り入れる

関連する役割やアクセシビリティのニーズ、利用デバイス、経験レベル、状況などを考慮します。給与計算を例にとると、紙の記録を見ながらたまに作業するユーザーと、統合システムを使いこなす専任担当者とでは直面する課題が異なります。調査でそうした体験を比較する必要があるのか、それともどちらか一方にあえて絞り込むのかを判断してください。

除外条件にも理由が必要です。研究者やマーケターを無条件に一括で除外してしまうと、そのプロダクトを実際に使っている正規のユーザーまで排除してしまう可能性があります。標準的なリクルート用のテンプレートに載っているからではなく、リサーチの問いや明確な利害の対立があるからこそ条件を適用すべきです。

購入者と実際の利用者が異なる場合、エンドユーザー・リサーチが特に効果を発揮します。営業的にアプローチしやすい担当者が組織全体を代表していると思い込まず、それぞれの役割を固有の視点から捉えて調査しましょう。

想定していた対象と、実際に集まったサンプルを混同しない

リクルートを行っても一部のグループに届かないことがありますし、条件を満たしていても参加を見送る人もいます。実際に集まったサンプルと想定していたターゲット層を照らし合わせ、重要なギャップがあれば明記してください。定義をいくら精緻にしても、集まった参加者が統計的に全体を代表しているとは限りません。

代表性のあるサンプルを主張するには、その主張を裏付ける適切な証拠が必要です。焦点を絞った定性調査であれば、むしろ関連する実体験があることや、筋の通ったバリエーションを揃えることの方が重要になる場合もあります。

誰を調査したのか、なぜその人たちを含めたのか、そして彼らの経験がどのような意思決定に役立つのかなど、対象者の定義はレポートなどの成果物でも常に見える形にしておくべきです。その境界線を明確にしておくことで、読み手が妥当な調査結果を安易に別のグループへと当てはめてしまうのを防ぎ、リサーチの価値をより確かなものにできます。

おすすめの関連記事

ガイド

  1. 参加者のリクルーティング — Home Office
    ユーザーリサーチの参加者募集に関する実践的なガイダンス。大まかなターゲット層の定義を、個別のニーズや状況を反映した募集計画へと落とし込む際に役立ちます。